MESPOに入会して
キャリアを
人生設計から考えた。
一度しかない人生の中で、「本当はどう生きたいか」も並行して音楽活動を考えるのも大切
マリンバ、カーヌーン奏者 鈴木 未知子
MESPOスタート時よりご入会いただいている鈴木 未知子さん。
マリンバ奏者、そして希少楽器カーヌーン奏者としてご活躍されながら、MESPOのセミナー等に精力的にご参加いただいています。
そんな鈴木さんにインタビューしました。
1入会したきっかけはなんですか?
学生時代から、卒業後の働き方について考えていました。ですが学生の間は、アカデミックな勉強や国内外の講師の先生の勉強会、コンクールなどに集中していました。大学院を卒業するとき、卒業後の進路をフリーランスミュージシャンと決めて、活動することにし、その収入額の目標や、演奏や指導などの活動の割合や、ライフステージ毎のキャリアの変容など、中長期計画を自分なりに考えて先生方に相談しましたが、「この額をフリーランスで稼ぐのは厳しい」「とにかくなんとか生きてけるからがんばれ」のようなアドバイスばかりで、キャリアサポートのついた就活組の友人がとても羨ましく感じました。
卒業後、たまたま地元のライブハウスでのレギュラーライブを獲得し、クラシックのみならず様々な分野で活動するようになり、特にマリンバ奏者として、そして指導者として、生活の基盤を築くことができるようになりました。
院生時代に始めた中東の伝統楽器であるカーヌーンの奏者としても活動し、様々なお仕事をいただけるようになり、実家から独立し、東京で1人暮らしを始め、留学に向けて準備を始めたところでコロナ禍となり、ほとんどの仕事を断たれてしまいました。
音大生に向けたキャリアのイベントを友人に誘われて登壇し、改めて振り返ってみると、常に手探りでここまでやってきました。地元の中小企業などの経営者さんのお話を伺ったり、本やセミナーに参加したりもして、音楽家に限らずフリーランスの生き方について様々刺激を受けてきました。でも音楽教室の経営法などの講座はあっても、フリーランスミュージシャンの活動についてまとまった講座をしているものは少なく、もっと現場の音楽家さんの声や学び、経験、教えを伺えたらと思っていたところ、MESPOさんの記事を読みました。
社長である島貫さんの、非音楽家だからこそのお話に感銘を受けて、また金額も良心的でしたので入会に至りました。
2良かった点・身に付いた点を教えてください。
まずは良かった点は、音楽家さんの「生」の声を聴けたことです。
自分の身の回りの先輩ミュージシャンのお話を伺うことも勉強になりますが、講師の先生の経験と様々な方とのカウンセリングなどを通した理論的なお話、ワークでの他の参加者さんとのお話など、本では学べないリアルなお話をたくさん聞くことができました。それぞれ楽器やジャンル、住んでる地域や家族構成、目標、音楽との向き合い方など、違いはありますが、「より良い音楽活動をしたい」という想いでご参加されているので、とても刺激的な時間となりました。
具体的に身についた点を3つあげますと、
キャリアを人生設計から考えたこと
学生時代に考えたキャリアプランは、何年目でアルバイトを辞めて、いつまでコンクールを受けて、何年後には一人暮らしをして、結婚して子供ができて、どれくらい収入を得て、どれくらい貯金したいかまで考えていました。中々目標通りにはいきませんでしたが、1人暮らしまではなんとか超えてきました。でも人生のほとんどの時間を「音楽家として生きる」ことに注力し、自分の人生設計(結婚に限らず、余暇や趣味)について「もう少し稼げて、時間ができたら」と置き去りにしてきた気がします。何で収入を得るか、音楽家としてどういうキャリを築きたいかも大切ですが、一度しかない人生の中で、「本当はどう生きたいか」も並行して、音楽活動を考えるのも大切だと思いました。受講してから、目の前の現実は変わらなくても音楽の仕事は人生の一部なのだと考えられるようになり、楽器を弾いていない時間も楽しく過ごせるようになった気がします。
ブランディングやマーケティングの知識を音楽家として得られたこと
学生時代から、どうして音大には経営学の授業が無いのだろうと疑問だったので、ステイホーム期間中に他のビジネス講座や本で学び知識としては知っていましたが、実践に持っていくには、私には想像力や足りませんでした。実際に活用し、コンサルとしても活躍されている先生の実践的なワークや、宿題、お話などをお伺いして、「私には難しすぎる」「やっぱり外部に頼まなきゃ」と思っていたことを、自信を持って取り組めるようになりました。実際に自身でホームページの作成や、営業用資料の刷新、SNS活用やオンラインサロンについて、「自信」を持って取り組めるようになりました。
マンネリ化しそうな音楽活動の見直し
大学院を卒業し、10年が経ち、少しずつ営業演奏のプログラムのマンネリ化や自主公演のフライヤーの代わり映えのなさを感じる日々でした。どうやったら、お客様の目に止まるチラシになるか、企画になるか、そして音楽療法講座での聴く人の立場になったプログラム作りに、体験型コンサートを企画していた私のプログラムも考え直すきっかけになりました。この夏の久しぶりの公演では、同じメンバー、レパートリーでも見せ方を変えることで、お客様の満足度もそして共演者、私自身の達成感もあるコンサートになりました。「伝え方」でこんなにも変わるのかと実感しました。
3MESPOの魅力は何ですか?
音楽家のキャリア教育は海外の方が日本より情報が多いのかなと感じています。そんな中で、既に音楽家などのキャリア教育で実践的な活動をされている先生方のお話を伺え、会員価格で聴けるのはとても魅力的だと感じています。
また講座内で、他の音楽家さんとディスカッションする場面があり、普段友人や同期とは話せない視点で学べたり、様々な音楽家さんの音楽家人生を垣間見ることで指針にもなりました。
社長さんや社員さんとお話する座談会の時間も取って頂き、横のつながりも出来たこと、音楽家ではない、社長さんの音楽業界への想いも聞けて勉強になりました。
4MESPOで得たことをどのように今後に繋げていきたいですか?
得た知識については多々あり、実践出来るところから少しずつ消化していきたいと思っています。今はまだコロナの影響もあり、目の前のことで精いっぱいですが、落ち着いたら、私自身も伝える立場になって、若い音楽家さんや、マイナー楽器を演奏されている方、そして今後より事業として音楽活動をしていきたい方に向けて、自分の活動方法や経験をシェアし、少しでも応援出来る側になれたら、と思っています。